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(出典:しまねブランド推進課 しまねの伝統工芸より) |
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■奥出雲玉鋼工芸品奥出雲地方は「古事記」に伝わる八岐の大蛇退治伝説の地である。伝説で宝剣の草薙剣が大蛇の尾から現れたといわれることからも分かるように、古くから製鉄の技術が発達し、優れた鋼の産地であった。明治中期まで、奥出雲を中心として産出される鉄は日本の需要の70%を満たしていたが、現在では日本で唯一、鳥上木炭鉄工場の「たたら」を残すのみ。玉鋼や和鉄は、古来の製錬法(鉄穴流し)によって、砂鉄を原料とした「たたら」で製造されるのである。この玉鋼は粘着性の大きさが特徴で、十分な打ち返しや鍛錬が可能であるため強靭で地刃の美しい刃物を生む。奥出雲玉鋼工芸品は、現在もなお室町・江戸時代の作品をもとにしながら手作りで製作されているものである。また、和鉄工芸品の新作にも意欲的に取り組むなど伝統保存と生産研究を続けている。 【製造過程】選別→鍛錬→成形→焼き入れ→仕上げ 【主な製品】日本刀・小柄 |

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■加茂刃物出雲地方で産出される良質の真砂砂鉄を原材料とする玉鋼。加茂刃物の材料となるヤスギハガネも、この玉鋼からつくられる。玉鋼は日本刀にも使用されるもので、近年の鉄鉱石を原料とする洋鉄・洋鋼と比べると、切れ味や刃もち、強靭さ、美しさなどの良さは断然、前者の方が良い。加茂刃物の製法は、江戸時代から仁多や横田町などで栄えた刀鍛冶の流れをくみつつ、さらに日本刀の工法をも取り入れている。鍛錬して棒状に延ばした玉鋼に接着剤を塗り、和鉄に乗せてから炭火に入れる。その後、ハンマーで“合わせ鍛え”をして溶接させるという“割り込み”である。加茂刃物では、包丁のほかに牛のひずめを切る刃物なども手がけている。 【製造過程】割り込み→形成→焼き入れ→研ぎ 【主な製品】包丁・鍬・鎌 |

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■出雲鍛造工芸品江戸時代から行われてきた鍛冶業の技術に、刀剣製作の技術を取り入れた鉄工芸品である。ここでは、室町から江戸・明治時代の鍛造職人の手工業による作品の再生を行なっているほか、現代感覚を取り入れた作品にも着手している。蝋燭立て・行灯・文鎮・ペンダントなどのアクセサリーが作られているが、原材料もアクセサリーにあっては、玉鋼・ヤスギハガネ・軟鋼・特殊材などの利用を図るなど、出雲の鉄文化と現代科学産業産品との接触を求め技術継承にむけ研鑽している。製作工程においては、形成を槌打ちによる鍛造で行なうのが特色であり、その作品は鉄がもつ独特の味わいがある。近年、鋳造工芸品は和洋を問わずインテリアとしても重宝されている。 【製造過程】材料どり→大造、鍛造→熱処理→仕上げ加工 【主な製品】燈台・燭台・行灯 |

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■雲州幸光刃物古来、奥出雲地方では「たたら」と呼ばれる製鉄法により鉄の生産が行われ、村の鍛冶屋では農工具刃物造りが盛んに行われていた。雲州幸光刃物は、初代・勝蔵が天保5年より鉄山師・卜蔵家の下で大鍛冶屋を創業したのがはじまり。「幸光」の号は、三代目の幸市が玉鋼と和鉄による独特の鍛造で優れた切れ味を発揮する、手作り刃物(特に地方の農具刃物や包丁)を専門に生産した時代に名付けられた。玉鋼と和鉄はともに、現代の鉄鉱石を原料として生産される洋鋼や洋鉄に比べて刃持ちや粘着力が大であり強靭で、さらに地刀の美しい刃物を生産する素となっている。雲州幸光刃物では今なお、刃物造りの伝統の技を保持しながら生産研究を続けている。 【製造過程】選別→鍛錬→形取り→焼き入れ→仕上げ 【主な製品】包丁・鎌・ナイフ |

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■石見岡光刃物良質の真砂砂鉄を原材料とした玉鋼からつくられる安来鋼を使っているため、石見岡光刃物は刃こぼれしにくく、長年に渡って良い切れ味を保つ。製造者は、昭和20年代より県内外の鍛冶職人に師事し技を磨いてきた人物。真っ赤に焼けた鉄の塊をリズムよくハンマーで打っていく際、振り下ろす微妙な力加減で切れ味が違ってくるため、精密さが要求される。この技法こそが伝統的な“手打技法”である。とはいえ、仕上げの工程に、荒とぎ機やクラインダー、研磨機などの機械を導入し量産体制をとっているため、充分ニーズに対応することができる。ここでは、13種類の包丁に加え、鍬10種類、鎌13種類、なた5種類など計70もの刃物を製造している。それだけに、今や地区にとって無くてはならない存在である。 【製造過程】割入れ、鋼付→鍛錬→型作り→手仕上げ、荒仕上げ→焼もどし、焼き入れ→仕上げ研磨 【主な製品】包丁・鎌・鉈 |

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■雲州忠善刃物古来、奥出雲地方では「たたら」と呼ばれる製鉄法により鉄の生産が盛んに行われ、村の鍛冶屋でも農工具刃物造りが行われてきた。製造者である川島家でも代々鍛冶業が営まれてきた。玉鋼と和鉄を材料に鍛造し、すぐれた切れ味を特徴としている。雲州忠善刃物で特記すべき点は、柄に接着する部分にステンレスを電気溶接していること。こうすることにより、一般に広く流通している“菜切り包丁”でたびたび生じる「刃の部分は切れが良くても柄の部分が先に錆びて腐る」という現象を防止しているのである。つまり、切れ味に加え、使用する人がより長く愛用してもらえるようにとの配慮である。日用使いのほかにも、鎌や鍬といった農機具や美術刀剣の製作も手がけている。 【製造過程】割り込み→鍛接→火造り→型取り→焼き入れ、上仕上げ、研磨 【主な製品】包丁・鎌・鍬 |

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■隠岐沖光刃物大正14年に刃物製作を行ったのが始まり。後に、日立金属安来工場内のヤスギハガネ刃物実地研究所にて刃物鋼の鍛錬熱処理法を研修・修得した二代目が、60年にわたりヤスギハガネの最高級刃物鋼白紙印を原料とした打刃物を作り続けている。隠岐沖光刃物では、ハガネを溶接する際、高温加熱によるハガネの変質を防ぐためにやや低温にして仮付けをし、そのあと、わら灰をまぶして泥をかけ丹念に加熱を行っていく。これは、日本刀の場合と同様、古式にのっとった鍛錬法である。なお、鍛錬や焼入れなどの燃料は、全て松木炭を使用している。刀のみにとどまらず、生活用具や産業用の道具まで全てにその技術が用いられている。 【製造過程】火造鍛造→荒仕上げ、仕上げ火造り→中間仕上げ→熱処理→仕上げ研磨 【主な製品】各種包丁類・大工用刃物・農林漁業用刃物 |

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■高橋鍛冶製品高橋義一氏は、出雲市所原町において、古くから野鍛冶として出雲の農器具や刃物などを製作してきたが、昭和49年の出雲民芸館開設に当たって民芸の分野にも深く関わるようになり、製造品の幅も広がり現在に至っている。製品は、鉄と鉄の融合の際に、釉薬にて結合する涌かし付けの技法を用いている点が特徴であり、さらに刃先の鉄と刃金も涌かし付けの技法を用いており、切れ味の持ちが大変よい。 【製造過程】素材選定→切断→粗削→型取→刃金付け→焼き入れ→仕上 【主な製品】刃物、農具、火廻り品、燭台、灯り、つり花器など |

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